ガイド · セントを聞き分ける

5セントの違いは、聞こえる?

単独で聞くと、数セントの違いはほとんどの人が聞き逃します。でも自分のギターと合わせると、聞き分けられるようになるうなりに変わります。

短い答え

単独ではまず無理。ギターと一緒なら、聞こえます。

単独で再生するなら、5 ¢高い録音は、実用上、A 440の録音と同じです。20 ¢でも、ほとんどの人は気づきません。すべての音が同じだけ動くので、曲はちゃんと正しく聞こえるのです。

でも、一緒に弾くと話が変わります。自分の弦が耳の基準になり、数セント離れた2つの音は、ゆっくりしたうなりを作ります。5 ¢では、そのうなりはかすかで、ゆったりしています。15 ¢や20 ¢になると、コードが濁ります。50 ¢近くでは、録音は2つの音のちょうど中間にあります。

だから、役に立つ問いは、聞こえるかどうかではなく、弾いているときに気になるかどうかです。以下の各セクションで、試せる音と一緒に答えます。

ひとつの音、そしてもうひとつ

2つの音を聞き分ける

聴力テストでは、ひとつの音を鳴らし、次に少し高い音を鳴らして、どちらが高かったかを尋ねます。結果は人によっても、音によっても変わるので、厳密な限界ではなく、典型的な結果として読んでください:

  • 訓練を積んだ音楽家は、静かな部屋で、音域の真ん中あたりのきれいな音なら、約5 ¢の差を聞き取れることが多く、その中でもとくに優れた人はもう少し小さな差も聞き取れます。
  • それ以外のほとんどの人は、確信を持てるまでに10〜25 ¢ほどの差が必要です。
  • 誰でも成績が下がるのは、とても低い音、短い音、ビブラート、ディストーション、そして2つの音のあいだに間があるときです。練習はとても効果があります。

試してみましょう:どのボタンも、A 440から始めて、書かれた分だけ上がります。5 ¢のステップが、同じ音を2回鳴らしたように聞こえても、それが普通です。

2つの音を同時に

うなり:チューナーが消す揺れ

近い2つの音を同時に鳴らすと、耳の仕事はかえって楽になります。音が一定のリズムで大きくなったり小さくなったりし、1秒あたりのその回数は、2つの周波数の差にほかなりません。440 Hzと441 Hzなら、1秒に1回のうなりになります。

セントは比率なので、同じ5 ¢でも、ピッチによってヘルツの数は変わります:

  • A 440、高いE弦の5フレット:5 ¢上は441.27 Hzで、1秒に約1.3回のうなりです。10 ¢上の442.55 Hzでは、1秒に約2.5回うなります。
  • 低いE、82.41 Hz:5 ¢上は82.65 Hzで、差はわずか0.24 Hzなので、約4秒に1回ゆっくり大きくなるだけです。聞き逃しやすい差です。

だから、小さなずれは、まず高い弦や、長く伸ばしたコードで目立ちます。実際の低い弦は、少し助けになります。倍音もうなりを起こし、しかも速いからです。2オクターブ上の倍音は、元の音の4倍の速さでうなります。

低いEのペアはヘッドホンで聞いて、ゆっくり1回大きくなるうなりに耳を澄ませてください。

聴き手と演奏者

聞こえる人と、聞こえない人

  • 聴き手。比べるものがなければ、20 ¢ずれた録音まるごとでも、ほとんどの人は気づきません。音と音の間隔は変わっておらず、耳が追っているのはその間隔だからです。Queenの『A Day at the Races』は約21 ¢低いですが、単独で聞くとまったく普通に聞こえます。
  • 絶対音感のある人。何の基準もなくても音名がわかるので、2つのキーのあいだにある録音は、違和感があるかもしれません。この能力はまれで、100人に1人よりずっと少なく、ごく幼いころに音楽を始めた人に多く見られます。
  • 演奏者。A 440に合わせたギターは基準になるので、一緒に弾く人は、たいていすぐに音のぶつかりに気づきます。伸ばしたコード、開放弦、スライド、チョーキングは、音がうなるほど長く留まるので、真っ先に目立ちます。速いパームミュートのリフは、いちばん目立ちません。
  • 歌い手。バンドを耳で追いながら、無意識に調整するので、歌い手がずれに気づくことはめったにありません。だから、バンド内だけで合わせていたバンドが、A 440から大きく離れた録音でも、完璧にチューニングが合って聞こえるのです。

一緒に弾く

ギターを手にしたとき、それぞれのずれが意味すること

録音のずれ録音と合わせたときの聞こえ方対処
5 ¢まで何も聞こえません。長く伸ばしたコードでも。A 440に合わせて弾きましょう。
5〜15 ¢速いリフなら問題ありません。伸ばしたコード、クリーンなアルペジオ、録音とユニゾンで弾くフレーズでは、ゆっくりしたうなりが出ます。最初に気づくのはスライドを弾く人です。ゆっくりした曲、スライド、録音に合わせて録るときは、録音に合わせましょう。
15〜35 ¢はっきり濁ります:コードが速くうなり、単音も外れて聞こえ、チョーキングの到達点もずれます。録音に合わせてチューニングし直しましょう。
35〜50 ¢2つの音のほぼ中間です。A 440のチューナーは、上の音を示すことも下の音を示すこともあり、同じ曲のタブ譜でも半音の食い違いが出ることがあります。録音に合わせてチューニングし直しましょう。そのあと、タブ譜のフォームが半音ずれて聞こえるなら、もう一方の半音を試してください。

TuneLitのアルバムページで、曲ごとに並ぶチューニングするボタンが、チューニングし直す作業をしてくれます。ギターチューナーが、その曲のチューニングで開き、測定したずれ(セントも含む)が設定済みです。各弦を、A 440ではなく録音に合わせます。録音がタブ譜の示す音から大きく離れているときは、ボタンは代わりに基準のAを設定します。たとえば、A 424のE Standardです。

実測

実際の録音:ごくわずかなずれから、半音近くまで

  • 約5 ¢。Metallicaの『72 Seasons』はCDで約5 ¢高く、『Black Album』もCDとLPでほぼ同じです。A 440のギターなら、どちらともぴったり合って聞こえます。
  • 約10〜15 ¢。Nirvanaの『Nevermind』は約14 ¢高く、『Bleach』は約11 ¢低くなっています。大きな音のファズのかかったコードなら、かなり隠れますが、クリーンなコードを録音に合わせて伸ばすと、はっきりわかります。
  • 約20〜25 ¢。Deep Purpleの『Burn』は、どの曲も約21 ¢高くなっています。Black Sabbathの『Paranoid』は約25 ¢高く、同じ年に出たデビューアルバムは約25 ¢低くなっています。A 440では、この3枚とも合いません。
  • 約40〜50 ¢。Megadethの『Peace Sells... but Who's Buying?』は、E Standardより約42 ¢低くなっています。A 440でEに合わせると42 ¢高く、よく知られたバージョンのようにE♭に合わせると58 ¢低くなります。Radioheadの「Planet Telex」は、TuneLitが測定したLPで約47 ¢高く、Jimi Hendrixの「Love or Confusion」は約43 ¢低くなっています。
  • 中間を超えて。AC/DCの「Highway to Hell」は約A 424で、E Standardより63 ¢ほど低く、Deep Purpleの「And the Address」は約A 426です。

これらの値は、サイト運営者が持っているCDとLPから得たものです。録音の測定方法では方法とその限界を、録音のピッチがずれている理由では、そうなった経緯を説明しています。

よくある質問

5セントのずれは、チューニングが合っていないことになりますか?

実際には問題ありません。一緒に弾いても、5 ¢は、長い音にかすかでゆっくりしたうなりを作る程度です。TuneLitが、A 440から4 ¢以内の録音をA 440そのものとして扱うのは、そのためです。

チューナーでは合っているのに、曲と合わせるとギターが外れて聞こえるのはなぜですか?

チューナーは弦をA 440と比べますが、録音はそこにないかもしれません。古い録音の多くは、A 440から10〜40 ¢離れています。TuneLitで曲を探して「チューニングする」を押すと、チューナーが録音のほうに合わせてくれます。

数セントの違いを聞き分けられるように、耳を鍛えられますか?

ある程度までは可能です。ピッチの聞き取りは練習で上達し、うなりがいちばん入りやすい入口です。2本の弦を一緒に鳴らして、揺れに耳を澄ませ、遅くなって止まるまでペグを回します。